自分の作業時間、把握していますか?

学校で勉強しているとき、独学でホームページを作っているとき、
いつまでに提出、いつまでに完成する、ということ以外、時間を気にすることは、あまりないかと思います。(気にしています! という人は、立派!)

しかし、会社では作業時間を気にせずに仕事をすることはできません。
では、使ってもいい時間とはどれくらいなのでしょうか。

この記事は「2020年10月09日」に書かれた記事です

  1. 使ってもいい時間って、どういうこと?
  2. 作業できる時間って、どうやってわかるの?
  3. 作業時間が赤字なのに、どうして、会社は赤字にならないの?
  4. 時間に捕らわれすぎないことも重要?

1.使ってもいい時間って、どういうこと?

ホームページの基本制作費は、ホームページ制作会社共通で決まっているわけではありません。そのため、この作業はこのくらいの時間とは言えませんが、作業には、必ず作業に対する費用が発生します。

依頼があった場合に、どんぶり勘定で作業する会社はなく、必ず見積もりを出しているはずです。まったく同じ内容の作業で、Aさんが対応すると1万円、Bさんは5万円ということもありません(※ホームページデザイン費など、技術的な差がでるような作業内容の場合はあります

作業には作業費が発生し、その作業に無限の時間をかければ、会社は赤字になります。つまり、使ってもいい時間とは、作業に対する作業費によって変わってきます

2.作業できる時間って、どうやってわかるの?

本来であれば、作業時間間隔や費用感など社内ですべて共有できる環境が望ましいですが、そこまで教えてくれるところは、なかなかないのではないかと思います。

会社で作業費の一覧などがある場合は、その一覧を目安にできますが、作業費の一覧がない場合は、作業1つに対して金額を覚えるのではなく、こういった作業はこのくらいの金額と、感覚で覚えていくとよいでしょう。

基本的な作業であれば、金額設定がわからなくても、ある程度の目安は立てられます。

ホームページを制作するには、制作費用が必要になります。
たとえば、単純に考えて

  • 30万円の制作費であれば、30万円分の作業時間
  • 60万円ならば、60万円分の作業時間

制作費により、使用できる時間は変わってきます。

時間で管理されなくない
いいものを作りたい

と思うかもしれませんが、卒業制作には卒業までに制作するという期限があるように、仕事の場合はもっと厳格な「納期」という期限あります。ひとつひとつの依頼に対して、無限に時間をかけることはできません。(理由は後述します。)

作業に対する時間の中でに、最大限の力で、より良いホームページを作るのが仕事です。

無限に与えられた時間を使って、ホームページを作ることが仕事ではありません。「採算度外視」でいい仕事をするという状態は、私自身は健全な状態ではないと考えています。私の会社には作業内容に対する明確な一覧表というものが存在しななかったため、独自に見積もりから制作時間を割り出すことにしました。

単純に考えると下記の図式が成り立ちます。
制作費用 < 作業時間 = 赤字

実際の数字を当てはめてみましょう
計算しやすいので切りの数字にします。

制作費用 30万
時給   1000円
作業時間 300時間

300000円<300時間x1000円(300000円)=赤字

制作費用がすべて、時給に消えています。

これは一例ですが、制作費があがれば上がるほど技術を要することや処理は多くなります。その分、作業時間は必要になります。また、時給 1000円と切りをよくしましが、たとえば、時給1500円であれば、200時間で赤字の計算となります。

1つのホームページを制作するのに、作業時間300時間もかかる? と思うかもしれませんが、はじめの1年間、なんの意識もしなければ、膨大な作業時間がかかります。意識しなければ、数年その状態が続くということも少なくありません。

あれ、でもこれ、とんとん、赤字じゃないよ

と思ったらアウトです。
制作費の中には、制作時間のほかにも、打ち合せの時間や、確認作業のやりとりなどもはいっていますし、そのほか制作内容、契約内容よって、必要な経費が含まれています。

また、給料面からみると、手取りで受け取る給料の他にも、社会保険や福利厚生など、見えないところで会社は必要な経費を支払っています。人件費以外にも、家賃などの固定費や交通費、交際費など、さまざまな経費が必要となります。

つまり、全員が
制作費用 < 作業時間
というような仕事をしていたら、会社は成り立ちません。

上記を踏まえ、ざっくりとした目標を立てましょう。

制作費用=(作業時間x時給x2~3)

具体的な数字を当てはめれば
30万円 ÷(1000x2~3)=(150時間~100時間)というイメージです。

時間的な目標を決めたら、あとは、作業の効率化を図ります。(「2-28 効率の良い仕事の方法」)近日公開予定)

3.作業時間が赤字なのに、どうして、会社は赤字にならないの?

それは、あなたよりも先輩の社員(スタッフ)が、技術力のある仕事やたくさんの仕事をこなして、あなたの赤字分をサポートしているからです。

なんだか、何をしているかわからない人たちだな。全然、手伝ってくれない

と思っていたら大間違いです。あなたの給料を支えているのは、あなた自身ではなく、ほかのスタッフといっても過言ではありません。

そんなこと言ったって、最初からできないよ

というのは、ごもっとも!

入ったばかりの新人さんに最初から一人前の仕事をしてほしいなんて思っていません。(できたら嬉しいですが、そんなことは誰も考えてもいません)。入ってきばかりの数年は先行投資期間。一人前になって会社で一緒に働いてくれるようになって欲しいと、会社があなたに投資している状態です。

適当にやってもお金もらえる。と思っている人はさすがにいないと思いますが、自分の作業時間を振り返ってみることは必要です。※この話をすると、それはスタッフが考えることじゃないですよ、という人もいるのですが、私自身は必要な感覚だと思っています。

この記事を読んで、「そういえば、すごい時間かかっているかも」と思ってくれた人がいたらなら、もう、あとは改善するだけです。

4.時間に捕らわれすぎないことも重要?

時間の話をすると、時間にとらわれてしまって、慌てて作業を行いミスが多くなります。矛盾しているように感じるかもしれませんが、一挙手一投足の時間に捕らわれるのではなく、全体として使用した時間を見ながら、あとで問題点をみつけていくというのが、おすすめです。(「2-37 問題解決方法:もう何をどうしていいかわからない!!と焦ったら」近日公開予定)

ちなみに、時間内に作業ができない! というときの主な問題点は2つです。

  • そもそも、その費用が作業に見合っていない
  • もしくは、技術力が足りていない

前者であれば、ディレクターに掛け合うことが必要ですし、後者であれば、自分が時間をかけすぎてしまっている点を見直して、その部分を補っていくことが必要です。

ただ漠然と仕事をしていると、終わってみて、なんか時間がかかった気がするけど、そもそもどれくらいでやるのがよいかもしわからないし、と通り過ぎてしまいます。作業時間の目安を知ることは、あとから自分の足りない部分(技術・知識)を知るきっかけにもなるので、ぜひ、身につけて武器にしてほしいと思います。

松江ブログ(M2エムツー)

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