MATSUTE BLOG松江ブログ（M2エムツー）

記事掲載日：2017.08.01（この記事は 2019.06.15に修正されました）

夏目漱石 小説「こころ」より

中学時代の国語の授業で、夏目漱石の「こころ」が取り上げられたことがあった。
その当時の私の頭の中に、この言葉が残った。
まともに授業など聞いておらず、作者の意図するところは？というテストの回答が間違っていると、本当の答えは作者にしかわからない。先生の答えよりも私の答えの方があっているかもしれないじゃないか、と屁理屈をこねていた時代だ。

そんな私の頭に、この言葉だけが残った。

その先も勉強とはほど遠い人生を送り、本をまともに読むこともなく過ごした学生時代。

夏目漱石氏の本を手に取ったのは、本を読むようになって名作を読んでみようという時期だった。それでも『こころ』はなかなか手を付けなかった。『虞美人草』『草枕』『それから』を読み、『こころ』を読んだのは20代後半だったかと思う。

大人になってまともに仕事をするようになり、ときおりこの言葉を思い出す。
向上心のない者はばかだ。
だらりとしたときにこの言葉を思い出すと襟を正すことができる。

※言葉の解釈は個人的なものです。言葉にも厳密さはありません。