ワークライフバランスって、何?

日本人は働きすぎる。もっと休みを取った方がいい。
何だかもっとものような、よくわからない理由で、いつの頃からか「ワークライフバランス」なるものが幅を利かしている。プライベートが充実してこそ、生きる価値があるというようなスローガン。本当にそうなのだろうか。

記事掲載日:2017.01.24(この記事は 2019.07.28に修正されました)

人の幸せは何だと思いますか?

この問いに正確な答えを出せる人がいるだろうか。
自分以外の人間の幸せは、決してわからない。しかし「あなたにとっての幸せは何ですか?」という問いへの答えなら、大抵の人は答えることができる。

  • 家族とともに過ごすこと
  • 旅行をすること
  • スポーツをすること
  • 料理をすること
  • 習い事に通うこと
  • ゲームなどの趣味を楽しむこと

幸せを感じる瞬間は人それぞれだ。
その中には「仕事をすること」と答える人もいるだろう。

だがそんな答えをした日には、奇異な目で見られる可能性もある。プライベートを何よりも大切にしている人間からすれば、頭のおかしい人間に見えなくもない。

しかし、仕事を優先する人間は少なからずいる。

好きな仕事をしている人や、仕事をすること自体が好きな人もいる。そんな人間にとっては、100%仕事に時間を注ぎ込んだとしても、それは地獄ではない。何よりも仕事を優先したいと思えるほど、仕事をしていることが楽しいのだから、プライベートを充実させて生きがいを感じている人と同じく、仕事をすることに生きがいを感じているのだ。

何年前にテレビで郷ひろみ氏が「いつも変わらないですね」と聞かれ、「24時間郷ひろみでいることを決めた」と話していたことがある。ON,OFFのスイッチを切り替えると余計疲れるからだという。つまり24時間仕事モードだ。

もし、「日本人は働きすぎる。もっと休みを取った方がいい。」というスローガンが強行され、仕事と休みの比率を義務化されたら(そんなことはあり得ないが)ストレスになってしまうことだろう。

逆に、プライベート中心な人たちにとって、仕事に必要以上の時間を費やすことは生き地獄だ。

家族と一緒にいたい、好きなことをしたい、仕事は生活を安定させるためのものであり、必要以上にするものではない、という人にとってみれば、残業はよほどのことがない限りしたくないだろう。休日出勤などもってのほかのはずだ。

プライベートの充実を軸に仕事をする働き方もあれば、仕事を軸にした人生の過ごし方もある。通り一辺倒に仕事とプライベートのバランスを決めることなどできない。

結局、自分のバランスを決められるのは自分だけ。

余談になるが以前、繁忙期で残業が増えたとき、ネットで残業による死のデットゾーンを調べたことがある。残業が50時間を超えると、突然死の確立が高くなるとあった。80時間以上の残業が3カ月以上続けば危険な領域。

だが、この時間は感情(精神状態)に左右されるという。

嫌々行っている残業では死の確率は高くなるが、自ら率先して仕事をしている場合は、同ように仕事に時間を費やしても死の確率が高くなることはないという。

かくいう私はそれほど仕事好きではない。

だが、プライベートを仕事以上に充実させようとも思っていない。必要なら残業や休日出勤の仕事もするし、休みたいと思えば会社に迷惑がかからないように調整して、休みを取る。会社は休め、休むな、と強要せず、その働き方を推奨できる環境が整っていれば十分だと思う。(もっともそういう会社は少ないのかもしれない。)

  • プライベートの充実は必要だと思う。
  • 仕事に100%の時間を費やす必要もない。
  • けれど、休みが多ければいいというものでもない。
  • 仕事のしすぎ=プライベートが充実してない わけでもない。

本当の「ワークライフバランス」とは、何だろう。

松江ブログ(M2エムツー)

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