今、連載中の漫画で「面白い」と思う作品(2)チェーザレ ~破壊の創造者~

実話好きな人にはおすすめの作品。
ただ、史実をもとにしている作品のため調査に時間がかかるようで、1年から1年半に一冊しか単行本の最新刊は発売されない。待つのが嫌いな人は全巻そろってから購入した方がよいかも。

記事掲載日:2017.01.11(この記事は 2019.06.15に修正されました)

チェーザレ ~破壊の創造者~

チェーザレ ~破壊の創造者~ 惣領冬実氏(KCデラックス モーニング)

ローマ帝国の礎を築いた「カエサル」と同じ名前を持ち、教皇をも輩出したスペインの大貴族ボルジア家当主、ロドリーゴ・ボルジアの次男「チェーザレ・ボルジア」の物語。1500年前後に実在した人物。「レオナルド・ダ・ビンチ」や「ミケランジェロ」なども活躍した時代で、彼らも漫画の中に登場している。

ストーリーは主に、タイトルとなっている「チェーザレ・ボルジア」の人生を、石工職人の孫である「アンジェロ」という人物の目を通して描かれる。生まれも立場も違う人間が、それぞれの場所で、時代の波にのまれながら、たくましく生き抜いている。

「教皇」「宗教」「貴族」といったなじみのない世界ではあるが、この時代に詳しくなくても楽しめること間違いなし。実際、私もこの時代のローマの歴史はよくわからないが、巻末には歴史年表や解説も掲載されていて、読み終わったあとに、もう一度、漫画を読み直してしまう。

「史実に基づいた話ではあるが、参考文献などが少ないこともあり想像という部分は多いが、可能な限り史実に基づいて描かれている」という著者コメント通り、建物などの描写は圧巻。全体を通して描かれる描写は繊細で、とにかく美しい。描写も楽しみの一つではあるが、本編に登場する人物がいい。

お試し版があったので、ご紹介。カラーページあり。
引用:講談社コミックプラス「チェーザレ ~破壊の創造者~

11月には同時執筆していたという「マリーアントワネット」が発売された。

マリー・アントワネット 惣領冬実氏(KCデラックス モーニング)

マリー・アントワネット 惣領冬実氏(KCデラックス モーニング)

よく言われているマリーアントワネット、ルイ16世像とは異なり、最近わかってきた史実から実際の二人を描いているという。この漫画に出てくるルイ16世は私が知っている小太りで背の低いルイ16世とは別人。

本当に、この漫画に出てくるような人だとしたら、ハンス・アクセル・フォン・フェルセンがマリー・アントワネットの恋人だったのか疑問にすら思う。この漫画を読んだら、実際のマリーアントワネットが本当はどんな人物だったのか、もっと知りたくなってしまうこと間違いなし。

同時進行も嬉しいですが、できれば「チェーザレ ~破壊の創造者~」の次号早めにお願いしたい。

松江ブログ(M2エムツー)

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