視聴率よくなさそうなのに、なぜだかいつも以上に見ている2016年秋ドラマ(ネタバレ極小)

そろそろ中盤から後半に向かってきた。気がつけば今季はたくさんのドラマを見ている。大抵は見ても3~4番組ほどなのだが、今季はドラマだけでも9本。見ようと思ったわけでもないのに、見始めたらついつい見てしまったドラマがたくさんある。

記事掲載日:2016.11.30(この記事は 2019.09.05に修正されました)

せっかくなので、曜日順に紹介。
途中からなので、もう見られないという人もいるかもしれないが、最近は最終回直前で全話再放送することもあるし、一話完結で途中から見られるもあるので、気になったらどうぞ。※面白いには個人差があります。

TBSテレビ『逃げるは恥だが役に立つ』(火曜午後10時)

ガッキーこと新垣結衣さん主演のドラマ。原作は同名の漫画。
実は初回のラストから見始めたドラマ。なんとなくザッピングしていて手を止めた。
結婚を「就職先」とした現実ではありえない設定だけど、その視点で描かれているからこそ面白い場面がみどころ。全然違うかもしれないがアンジャッシュのすれ違いコントに似た雰囲気がある。

このドラマを見ていて思うのは「契約結婚」とはゆえ、あんなに可愛いガッキーのような従業員が尽くしてくれたら、好きにならないわけがないということ。このドラマは男の理想の奥さん像を描いているのではないかという気がする。いつも笑顔で家計のやりくりをして、文句も言わない。こんなこというと主婦の人に怒られそうだけど、旦那の帰りが遅いとか、育児をしないとかぶつぶつ言っている奥さんに、給料を払えば解決するんじゃないかとさえ思ってしまう。給料をもらって文句を言うならば、社員なら首だ。

その逆もなくはない。ドラマでは問題が起こると雇用主である仮夫が一緒に問題を解決する。確かに家族を会社ととらえれば、経営者としては問題を解決する必要がある。でなければ家という会社はつぶれてしまうからだ。

ちなみに主人公はできすぎているほど真面目で一生懸命。それでも鼻につかないのは小賢しく、妄想癖がある設定なのか、相手役の星野源氏演じる夫役のおかげなのか。とにかく嫌味がない。古田新太氏や石田ゆり子さんの役もキャラクターがいい。

テレビ朝日『相棒season15』(水曜午後9時)

今作でもうseason15。見たことのない人でも、きっとタイトルくらいは知っているドラマだ。水谷豊氏演じる杉下右京が事件を解決してゆく刑事ドラマ。

初代相棒は寺脇康文氏演じる亀山薫。亀山薫がいなくなり、ミッチーこと及川光博氏演じる神戸尊、成宮寛貴氏演じる甲斐享、と相棒を変えて続いてきた。どの相棒も「嫌だ」ということはなかったが、亀山薫の存在の大きさの余波が残っていた。初代ということもあり、杉下右京との対比がはっきりしていたからかもしれない。

前作から相棒となった反町隆史氏演じる「冠城亘」。キャラクターの設定なのかは不明だが、亀山薫以降の相棒の中では、個人的には一番面白い。ドラマの話自体も面白さが戻ってきているような気がする。

1作目から見ている私としては、ここでは語り切れないので、またの別の機会にあらためて。ところどころ人間関係などが続いているところがあるものの一話完結、途中から見ても面白いので、ぜひ。ただ、今は最初の頃の話は再放送されないかもしれないけど。

テレビ朝日系『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(木曜午後9時)

米倉涼子さん主演のドラマ。シリーズ第4弾。
『私、失敗しないので』の決め台詞でおなじみ。高視聴率をたたき出しているドラマ。

仕事:手術、趣味:手術。手術以外興味なしの主人公大門美智子。「私、失敗しないので」とあれほどきっぱり言い切れるのが気持ちいいのか、決して長いものに巻かれないところが羨ましいのか、見ていてスッキリすることは間違いない。

お金に全く興味のない主人公の裏で、お金や権力に固執するメンバーがまたすごい。大門美智子の裏で、金を稼ぎまくっているのが岸部一徳氏演じる神原晶。メロンを片手に請求書持ってくるのが同じの場面。その他にも病院長の西田敏行氏や副院長の泉ピン子さん、生瀬勝久氏、吉田鋼太郎氏、滝藤賢一氏、遠藤憲一氏、勝村政信氏などわきを固めているメンバーが一癖も二癖もあり、うますぎる。

いつか大門美智子に「失敗」は来るのだろうか。あのブラック・ジャックも、時折、命を救えずに苦悩していたんだけどな。

フジテレビ系『Chef~三ツ星の給食』(木曜午後10時)

天海祐希さん主演のドラマ。
三ツ星シェフだった主人公が職を失い、給食のおばさんとして小学校の給食を作ることになるところから、話が始まる。「私がつくる料理は最高においしいのよ」が決め台詞。食べた客から「最高においしい」を引き出すためには、どんな努力もいとわない。

こんなシェフはいないだろうな、とは思うものの軽い気持ちで見ることができ、見たあとスッキリする。後述するドラマほど強烈なコメディというわけではないが、コメディタッチで回を増すごとに笑い部分が増えている気がする。

ドラマを見ていて思うことは「料理」対するこだわりが半端ないこと。いつ寝ているのかと思うほど料理に時間を使う。とことん使う。最高においしい料理をつくるためには、時間も労力も惜しまない。

第5話で、素材の価格が高騰し、給食の食材を安い代替品でどうにかしなければならなくなる。その時、給食のスタッフが一生懸命、工夫して作った試作品を食べ「マズイ」と一刀両断。給食スタッフは、これ以上は無理、一生懸命やった、私たちの努力も知らないからそんなことが言えるのだと言う。

しかし「がんばったから、まずくても我慢してね、なんて客に言えるの?」と一言。
頑張ったことは、料理を食べるお客さん(ここでは給食を食べるこどもたち)には関係がない。

これはどの仕事にも言えるのではないか。
ワークライフバランスが当たり前になりつつある時代の中で、ワークライフバランスを無視した主人公のこだわりは清々しい。時間をかければよいというわけではないかもしれないが、手間暇かけなければ良いものができないもの事実。なにより、本気で取り組まなければ楽しくも、面白くもない。この主人公を見ていると、何より楽しそうで、ついつい同じように仕事をしたくなる。

TBSテレビ『砂の塔~知りすぎた隣人』(金曜午後10時)

菅野美穂さん主演のドラマ。主演でもおかしくない松嶋菜々子さんが、不気味な役どころで登場。幸せだった家族が偶然手に入れたタワーマンションに引っ越してきてから崩れ始める。

よくある話の展開ではあるが、とにかく松嶋菜々子さんが不気味。これで本当にドラマの中で起こっている事件の犯人だとしたら「なんだ」で終わってしまう。中盤終わって後半に向かい、その存在が明らかになって来た。これからどう展開し、どこに着地するのかが楽しみ。

それにしても、ドラマの中の主婦たちは、本当にこんな人たちいるんだろうか、というくらい徒党を組んで、誰かを輪から追い出してゆく。人を変え、手を変え、誰も本当のことを知ろうとせず、踊らされている。あと味はよくないので、見終わってスッキリしたいという人にはおすすめできない。

テレビ朝日『家政夫のミタゾノ』(金曜午後11時15分)

この手のタイトル増えたな。いかに元祖『家政婦は見た』の認知度が高いかという現われ。中でもこのシリーズは異質。まず主人公がTOKIOの松岡昌宏氏。当初、女性役なのかと思っていたら、女性に扮装している男の家政婦という設定だった。なぜ、女装をしているのかその理由は今のところ不明。

普段男っぽく、ごつごつしたイメージがあるのだが、見ているうちにそれほど女装に違和感がなくなる。いつも長い髪のウィッグをかぶっているのだが、一度ウィッグを盗まれたときにかぶっていたボブの方が似合っていた。一話完結なので、途中から見ても問題なし。

ちなみに元祖『家政婦は見た』は、仕事先で家族を覗いてほくそ笑んでいるイメージ。最終的には家族の秘密をばらして、仕事を辞める。結末は罰が当たって怪我をしたり、痛い目に合うというパターンだ。だがこのシリーズは、自分から壊しに行く。秘密を探して暴く、ぶちまける、いいことをしたように見えても何か企んでいる。何のために? その理由が気になる。

家政婦豆知識もあり、役に立つかもね。

テレビ東京『勇者ヨシヒコと導かれし七人』(金曜深夜0時12分)

山田孝之主演のドラマ。今シリーズで3作目。
ドラゴンクエストをモチーフにした、予算の少ない冒険活劇。
ドラクエをやったことがある人ならわかる場面がぎっしり(ドラクエをやったことがないと面白くないかも)。スライムなどの敵キャラや効果音がそのまま使われていることも多い。ただし、敵キャラの張りぼて感はすごい。逆に、張りぼてで伝わっているのもすごい。

何といってもこのドラマの第一シリーズが始まった時の衝撃はすごかった。
たとえば、ドラクエではおなじみのシーン。壺を割り、タンスを探ってアイテムを得るシーン。まさか、ドラマの中でこのシーンを再現するとは思わなかった。家の中で仕事をしている人の真ん前で、四人並んで壺を割っていくシュールな映像。このシーンが最初に出てきたときは大笑いした。

今作で3シリーズ目だけど、最初のシリーズの方がドラクエに沿っていた気がする。今回のシリーズではふざけ度が増して、ドラクエ以外の登場人物(ファイナルファンタジーやモンスタ、マリオ(モザイクはいってた)や、ダッシュ村(TOKIOもどき)なども登場。相棒の二人を登場させる(もちろん偽物)など回を増すごとにすごくなっていく。

全編ばかばかしいので(すみません)、ばかばかしいのが嫌いという人にはおすすめできない。途中から見ても、ストーリーはあってないモノなのですぐわかる。

日テレ×Hulu共同製作「THE LAST COP」(土曜午後9時放送)

ばかばかしさなら、こちらも負けてない。
唐沢寿明氏主演の刑事ドラマ。相棒は窪田正孝氏。今回初めて知ったけど、 ドイツの人気刑事ドラマ『DER LETZTE BULLE』をリメイクしているらしい。30年間昏睡状態にあった主人公が刑事に復帰するというものだ。

真面目な話をもとめてはいけないというくらい、ハチャメチャ。(最初のシリーズはもう少しまともだった気がするんだけど。)

バカバカしさとハチャメチャさが突き抜けてきたので、ここまでくると潔い。何も考えずにドラマを見たいという人にはおすすめ。ほぼ1話完結なので、毎週絶対見なきゃという気負いもいらない。オネエ役のマギー氏が、もうオネエにしか見えなくなってきている。

昭和生まれの人には共感できるところが結構あると思う。

TBS日曜劇場『IQ246~華麗なる事件簿~』(日曜午後9時放送)

久しぶりの織田裕二主演のドラマ。今回は天才も天才。IQ246の異端児。アインシュタインがIQテストをしたら160から190前後、レオナルド・ダ・ヴィンチはIQ200前後くらいだとか。250を超える人間なんているの?という疑問がわく。世界にいました。「ジョン・フォン・ノイマン」あまりの頭の良さに悪魔の頭脳を持つ男と言われたらしい。

それほど高いIQなのだと思うと「ああ、暇だ暇だ。どこかに私が解くに値する謎はないものか」で始まる事件は、解くに値しない平凡な事件のような気もする。とはゆえ、あまりにも難解な事件だとみている私がついていけないので、ちょうどいい。

このドラマのイメージとしては、いろんなものが混ざっているような気がする(あくまで個人的な意見)

まず主人公の名前は「法門寺沙羅駆」。これはシャーロック・ホームズをもじったもの。土屋太鳳さん演じる警護役の和藤奏子はワトソンからきている。名前もそうだが、法門寺沙羅駆の部屋。ほんの少しハリーポッターの学長の部屋に似ている。決め台詞「醜い醜い醜い!この犯罪醜悪至極なり」セリフも、少し前にやっていたドラマで「この犯罪は美しくない」というのがあった。謎を解明する際の碁盤を前にするのもしかり。

もっとも1話目で犯人役が石黒賢氏だった際に「振り向いても奴はいない」というセリフが登場することから、遊び心が転がっている。一話完結で気軽に見られるし、重い刑事ものというよりは笑える刑事もの。土屋太鳳さん演じる奏子の馬鹿っぷりがいい。踊るほどのヒットは難しいかもしれないが、回を重ねるごとに面白くなるかもしれないという期待。

最後に

見ているのはドラマだけではないので、一日にかなりの時間をテレビの前で過ごす。子どものころ、テレビっ子なんて言われたことないのに、大人になったらテレビっ子。(私の周りにはテレビが家にない人も多く、またテレビがあっても見ている人が少ない)。でも、さすがにこれだけ見ていると他のことができないので、今のシリーズが終了したら、もう少し減らそう思う今日この頃。

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